今日の読了

33. ○ "独白するユニバーサル横メルカトル" 平山夢明

かなりグロい短編集。話題の本がこういう内容だとは想像してなかったな…。ただ、描写がやや荒いのか、文章がどうにも読みづらかった。
「オペラントの肖像」「卵男」はまだSFホラーとして読めるが、それ以外はかなり神経を逆なでされる作品群ばかり。特に最後の作品は、韓国で映画化された「オールド・ボーイ」の切なさをさらに異常なシチュエーションで具体化した作品なのだが、心のイタさ以前に肉体的な痛さに気持ちがザワザワして読んでいて辛い。
全般的に、そういうちっちゃな温かさをグロテスクな描写で包み込んだという印象を受ける作品が多かったように思う。悪くはない、悪くはないんだけど、この人の次の作品を読みたいかと言われると迷ってしまう。