ケータイとネットが生み出す「スマートモブズ(賢い群衆)」って何だ?

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20060687,00.htm

スマートモブズ―〈群がる〉モバイル族の挑戦」を上梓したラインゴールドの講演に関する記事。


ラインゴールドが指摘するフラッシュモブの例は、マニラの政治デモ、韓国の大統領選、アメリカでのハワード・ディーンの選挙活動、ブラジル、シアトルのデモ等である。
昨年の韓国大統領選が大きくインターネットの影響下にあったのは有名だけど、OhmyNewsに代表されるように、かの国ではインターネットの中心的ユーザ世代が政治や市民活動に高い関心を持っているという事実はやっぱり大きいんだよね(HotWired Japanの記事)。それが、直接選挙制によるものなのか、民主化運動からさほど経っていないためなのか、かの国の国民気質によるものかはよく分からない(たぶん全てが関わってる)けど。つまり、ラインゴールドの言うところの「スマートモブズ」が現れる土壌が整っているというわけ。
一方の日本はと言うと、

日本で一番近いイメージは2ちゃんねるを発端とした各種オフ会だろう。6月には映画『マトリックス・リローデッド』の登場人物の服装をして集まる「マトリックス・オフ」が渋谷を中心に各地で行われ話題を集めた。
こんな例しか書いてないのが寂しい…。別に政治的なものの方が「スマート」だというつもりはないけど。首相公選制が実施されれば、2ちゃんねるでも祭になったりするんだろうか。
日本も昨今じゃ、住民投票があちこちで行われるようになってきてるけど、そういう動きを「スマート」に結び付けて、もっと大きな流れにするような仕組みができないものかな。そういや、VOTE.co.jpってのがあるけど、これってどれくらいメジャーなんだろう?ここも最初の頃は見てたけど、フィードバックがないからね、やっぱりつまらない…。


このような社会の変化に、人々はどう対応するのか。これまでの歴史と同じように、情報発信能力の獲得が積極的な情報発信と情報収集、ひいては積極的な行動につながっていくのか。それとも、企業や政府がコンピュータに仕込んだパーソナライゼーションなどのロジックに従ってものを買ったり行動したりするようになるのか。この点に関してラインゴールドは明言を避けた。
それと、この問いに対する自分の答えは、前者の中立的な仕組みが簡単に利用できるようにならなければ、後者のシナリオに進む可能性が高いんじゃないかな。Amazon.co.jpのおすすめに既に大きく依存している我が身を振り返ると、そう思ってしまう…。