「愛国者は信用できるか」鈴木邦男

街宣右翼は嫌いなのだけど、民族派一水会鈴木邦男には昔から何とない好感を持っている。三島ではないけども、「なぜ天皇陛下なのか一言言ってくれれば共闘できる」という意味で。
そのプロ右翼 鈴木邦男が、最近の日本の「愛国」傾向についてもの申す本。
ネット右翼など最近の「愛国」者の浅さや、その「愛国」という言葉への違和感、元々の右翼の革新性など、納得できる点も多かったし、読み物としてはとても面白かったのだけど、結局、なぜ「民族派右翼」で「天皇」なのかは書いてくれていなかった。鈴木自身も書いているように、右翼的拠り所として天皇へ向かう視点は明治以降の機制なのに。
この本で取り上げられていた里見岸雄の著作が面白そう。どっかの図書館に置いてあるだろうか。