「万物理論」 グレッグ・イーガン

TOEの解説書を読んでから感想を書こうかと思ってたんだけど、それほど引っ張るまでもないかなと思い始めてきた。
結論から言うと、面白くなかったです。長い上に展開も遅い。
人間の認識が宇宙を成り立たせるという、強い人間原理をもっと発展させたような内容なのかと思って、まぁ実際、そうだったんだけど、その発展させた部分「認識が宇宙を変える」の結果があれだったのか??という拍子抜けぶり。情報宇宙論とか、面白いタームはあったけど、うまく使いきれていないというか、情報が物理に侵食するのをどう理屈づけるかは、やっぱり難しいもんなんでしょうね。
それよりも、前半部に現れた、ジェンダー(純男性・純女性、強化男性・強化女性、微化男性・微化女性、汎性)とHワードに関する議論の方が面白かった。