ミスゴブリン〜竹田の子守唄

ふとつけたフジの音箱登竜門に出ていたミスゴブリン。春日八郎の懐メロ「お富さん」をファンクアレンジで踊り歌う変な3人組。でも、なんか楽しい。初期の米米も、こんなキワモノくさいにおいがしてたのかな。
で、HPを見たら、高浪敬太郎プロデュースで10/27に出すというデビューアルバムのキャッチフレーズがすごいね…

倒錯ドメ歌謡 ミスゴブリン降臨!〜恍惚のノンストップレビュー〜

でもって、その中身は、春日八郎に三橋美智也岡晴夫と来たもんだ。このセンス、笑っちゃうね。鈴木慶一もコメントしているように、ほんと「痛快」だね。買っちゃいそうだな、このCD。


んでもって、そのミスゴブリンHPで見つけた驚愕の事実。赤い鳥の「竹田の子守唄」を犬神サーカス団が歌っていた…。
長いこと放送禁止歌として扱われていた(でも実際は、そういう指定がなされたわけじゃなく、現場レベルでの「自粛」によって放送されていなかったことが、藤田正著「竹田の子守唄―名曲に隠された真実」で指摘されている)この曲を、犬神サーカス団が、というのもある意味すごいなぁ。やっぱり、ああいうアレンジで歌ってるのかな。

自分は最初、この歌の存在をしらなくって、吉岡忍の「BREITH」に収録されていたものを聴いて、いい曲だなぁと思っていた。てっきり、「普通」の民謡かと思ってね。その後、「放送禁止歌」のドキュメンタリーがあったりして、なんとなく隠されていた意味を知るようになる。でも、吉岡忍も赤い鳥も元の歌詞の一部しか歌っていなかったんだよね。
この歌が赤い鳥によって歌われるようになった経緯は上述の本に書いてある。その歌詞のすべてを見ると、そして1970年前後の「部落」のおかれていた状況を考えると、この歌が公になるきっかけを作ったお婆さんが、歌を教えたことをずっと悔やんでいたということが重く感じられるんだよなぁ。
まぁ、吉岡忍が歌ってよくて犬神凶子だとダメってこともないわけだから、ここは、竹田の子守唄を普通に歌える状況になったことを喜ぶべきなんだろうな。ほんとにそういう状況になってるのかな…。

藤田正氏の「竹田の子守唄」に関する文章(上述の本のもとになったもの?)があったのでリンク