「猫の地球儀」 秋山瑞人

人間がいなくなったスペースコロニーで、残された猫たちが知能を発達させて独自の社会を築いた。自分より強い者を探して闘いに明け暮れるスパイラルダイバーの焔、死者が旅だつ先とされる地球へ飛び立つことを夢見るスカイウォーカーの幽、二匹があいまみえる時、旧来の世界観を揺るがす最後のダイブが始まる…


イリヤの空、UFOの夏」(感想)が、自分的にめちゃめちゃヒットしたので、同じ作家のこの作品を読んでみたんだけど、こっちはイマイチだったな…確かに独特の世界観がしっかり構築されているし、ロボットを従えた猫たちが主人公ということで、SF的設定のわりには可愛らしさもあって間口は広いんだけど、逆に言うと、それ以上のものを求める読者にとっては物足りない。