今日の読了

50. ◎ "算法少女" 遠藤寛子

あくまで児童文学的な内容ではあるけども、江戸時代のとある少女の数学にかける想いをうまく描いた作品。貧乏な庶民のしかも女の身で、算法という役に立たない「道楽」に惹かれてしまう悩み、その算法をもっと多くの子供に教えてあげたいという想い。主人公の女の子のそういう気持ちが、別の流派(関流)との算法勝負をメインストーリーに描かれている。身分や性別を超えて等しく答えがあるという算法に魅せられた江戸期の人々の生き生きとした様子には、読んでいてゾクゾク感じるものがあった。理系少女はやっぱいいね。