最終兵器彼女 #1〜#13、OVA #1〜#2

全13話(+OVA 2話)、見返しました、7時間かけて。2003年に放送されてた当時は、結局、最後までは見なかったし、マンガを最後に読んだときからも、すでにもう2年半(当時)。だいたいのストーリーは覚えていたけど、OVAを借りてしまったのを機に、再度、アニメですべて見返した。
テレビシリーズの13話は、救いようのない話だったというのが率直な感想。これだけ毎回毎回、人が死んでいくアニメ作品も少ないんじゃないか。それも、あんな不条理な状況の中で、何の意味もなく。戦争(それも相手も目的も不明な)という不条理に直面すると、何気ない日常生活にも一瞬のうちに死が現出してしまうという不気味さを、存分に実感させられる。
それに輪をかけるのは、これまた意味不明なちせの最終兵器化。普通に考えたら到底ありえない運命を理不尽にも背負わされてしまった少女の、健気な、というよりも半ば痛々しいほどの純粋さは、見ていて辛かった。
そういうわけで、ストーリーは分かってはいるんだけども、やはり毎エピソードで涙だったな。しかも、当時は折笠富美子、何者という感じだったのだけど、意識した後で聴く彼女のあてる声にはさらに思うところは多かった…年末、こんな暗いアニメ見て悲しんでていいのか??

ただ、この作品、ちせ以外の人物の視点で語られる物語なので、ちせが自分の運命を受け入れていく過程、そして壊れていく過程での、彼女の内面はほとんど分からない(もちろん、彼女自身の視点で物語が語られてしまうと、それこそ正視できないものになっていたかも知れない)。このちせからの視点の欠如は、逆にちせを神格化する上でうまく働いていたと思う。不条理な運命をその最初から甘んじて受け入れているちせの

ということを考えると、OVAの2話は完全に蛇足でしかなかったな。