AIR #12 そら - air -

予想よりもあっさりした終わり方だった。カタストロフ的な感動を生む物語性よりも、メッセージ性を重視したような感じ。まぁ、これはこれで、なかなか良いまとめ方だったとは思う。ちょっと説教臭さも感じたけど。
ただ、疑問として残るのは、結局、空のどこかにいる翼ある女の子は救われたのだろうかということ。自分の見るところ、観鈴のこの物語は、1000年前の出来事への決着にはなり得なかったようだけど。最後に出てきた小さな子供たちを見ると、これは業としてまた次の代へと受け渡されたということなのだろうか。
この最後のシーンもなかなかうまくできていた。往人と観鈴の物語の最初のシーンに戻りつつも、記憶・思いを次の代に受け継ぐという形になっていて、螺旋構造を思い起こさせる。
その他にも、美凪の物語はメインの流れとどのような関係があったのだろうとか、烏のそらの位置づけとか、いくつか疑問に思う点も残ってはいるけど、技術面にも演出面でもすばらしい作品でした。