「少女少年」4〜6 やぶうち優 26:05

joyful2003-06-27


久々に読んだら、結構はまってしまった、やぶうち優の「少女少年」シリーズ。今出てるうちの後半3巻です(前半3巻の感想はこっち)。6巻の巻末情報によると、まだ連載は続いているらしくって(しかも今年度は声優ネタ(^^;;という)、来年には7巻目もでる模様…。人気あるんだね、小学5年生にも。

基本は同じネタ(小学生の男の子が女装して芸能界へ…)と言っても、回を重ねるごとにちょっとずつひねりが入ってきてて、マンネリ感もなく面白く読めるよ。メインの読者(小学5、6年生)は、学年が変わるごとにごそっと変わるから、マンネリでも面白ければいいのかも知れないけど、描いてる本人が面白くないだろうからねー。

さてさて、4はひょんなことから芸能界デビューしたつぐみ(允)が、同じクラスの芸能人の女の子藍沙と(女の子として)仲良くなっていくんだけど、実は藍沙が好きな幼なじみの男の子というのが…という、正統的なラブコメ路線。藍沙に対して一人二役演じるドタバタ感も純粋に楽しい。充と親友との関係がちょっと意味深な伏線もあったりするけど、ラストシーンの頃には、小学生の頃の友情とか恋愛って案外こんなものだったりしたのかもって、なんか爽やかな気持ちになれた。大人の読み方ってやっぱり不純なのかなぁ。1〜6の中では好きな話。やぶうち優にはこういう能天気なものを求めてる (^^)

5は、有名アイドルの妹、茜といっしょにデビューすることになったみのり(稔)の話。大人に強い不信感を抱く二人による、大人に一泡吹かせるためのデビューだった。でも、茜が仕事に積極的になっていくと同時に二人の関係も友達以上のものになっていき、そして、最後には結局、大人の都合で引き裂かれる二人。というような感じで、結構、シリアスな話だけど、大人は分かってくれないという思いを持つ子供たちには共感もたれる話かも。ただ、2のときよりも現実味あるシリアスさだし、みのりの過去を知る(?)男の存在、というように、コメディっぽい雰囲気は残してるので、悪くはないと思う。

6は、ずばり、影武者。時々仕事を抜け出してしまうアイドルのぞみの代役になってしまった光、男と知らないまま、光を代役としてこき使う勝気な性格ののぞみ、のぞみに憧れる光の同級生、なすのという、原点に帰ったかのようなトライアングル構成。でも、素直になれないのぞみが、素直さゆえに愛される光を見つめて変わっていく様子がメインテーマかな。素直になりたいのになれないのぞみ、男に代役されたと知って仕返しするのぞみ、そのギャップが楽しい。うーん、のぞみが主役みたい…

結局、4〜6も楽しく読んだ。いいよねぇ、こういうノーテンキマンガ…悩み吹っ飛ぶっていうか、とりあえず、読んだあと、悩まなくっていいから (^^;;