「あかねちゃん OVER DRIVE」1〜2 桃栗みかん 26:09

あかねちゃん OVER DRIVE

amazon.co.jpで本とか買っていると、いろいろオススメ商品が増えてくる。知らない作家とか歌手とかすすめられたり、知っている人ので気づいていなかった作品を教えてくれたりと、結構、重宝するんだよね。でも、最近、マンガのオススメがリストの上位を占めるようになってきた(オススメトップに「ミントな僕ら」が並んでるという…)。こないだ、「少女少年」買ったからなんだろうけどさ。この作品もそうしてオススメされたもの。全然、知らない漫画家だったんだけど。

内容はというと、すっころんで死んだ浪人生の魂が、同じ時間に死んだ女子高生の体に入り込んで繰り広げられるドタバタという感じ。女っ気のない浪人生のことだから、女の子の体を手に入れた暁には…という、まぁいたって分かりやすい展開。その後、元の女子高生に言い寄っていたモデル男が絡んできて、怒涛のエンディングって感じかな。

こういう体入れ替わり系って、いろいろあると思うけど(といっても、「転校生」「吉里吉里人」「オレが愛するアタシ」くらいしか今は思いつかないなぁ)、この作品読んでて、あれって思ったのは、この主人公、モデル男に付きまとわれるにつれて、終いには女の子みたいな感情持つようになってきてるんだよね、女性化してるっていうか。他の作品でこういう描き方したのってあったかな…。肉体を失って魂だけになってしまうと、性別の痕跡も記憶だけになってしまうからねぇ。それに記憶なんて日々作り変えられるからなぁ。とか言っても、別に作者がそんなこと考えてるわけじゃないだろうね。ただ、コメディとしての展開を考えてって意味が大きそう。

まぁ、話自体はつまんなくはなかったけど、取り立ててオススメされるほどでもなかったなぁ。

この「あかねちゃん」の話のほかにも2,3、別の短編もいっしょに入ってるんだけど、その中の「目覚めのKISSとテディベア」ってのの方が面白かった。役割逆転の眠れる森の美女って感じ、でも、「目覚める」のは王子様役の女の子の方だったりする、という。シリアスにも読めるし、そう読んだ方がいいかな。